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外壁の構造と結露

   外壁塗装についていろいろ解説してますが、外壁の構造について、すこし考えてみたいと
思います。私の家は、築50年近くのものですが、壁は当初土壁で、柱の中に藁を混ぜた土
で作られていて、内側は仕上げ材料として、ペースト状の乾燥すると硬くなる仕上げ材を使っ
て、外壁は9mm程度の板張り外壁でした。昔の典型的な木造住宅で、夏は全ての窓をオープ
ンにすればまあまあ我慢でき、冬はストーブをガンガンに焚かないと居られないという、夏仕
様(家は夏をむねとせよ;どこかの書物にあったかな?)でした。エアコン、ガスファンヒーター
もない時代でしたので、真夏、真冬は住みにくい家でした。 7年前に、この家を2世代住宅
にするとき大々的にリフォームしました。壁は柱を残して全て打ち壊し、残ったのは、屋根、
基礎、柱だけとホントスケルトン状態までにして、間取り変更、壁は耐震仕様、断熱材を入れ
て、やりました。その経験から、リフォームについてお話をいたします。

一般木造住宅の壁構造

 
   最近の壁の構造は、ホントいろいろあって、解説しきれませんが、おおよそ基本的には、
上の図の様な構造になっています。断面図は真上から見たものです。柱が真ん中にあって
内側は、石膏ボード+内壁材料、外側は合板や、新建材のボードなどが使われ、一番外側
には、外壁材料が施工されます。 あといろいろ金具やら、空気層を設ける桟木、胴縁など
がる場合もあり、かなり複雑な壁構造もあります。 この外壁材料にもいろいろあって、ひと
昔まえは、モルタル(セメント)の塗りが多かったのですが・・・左官屋さんのしごとですね。
今は、向上で品質管理されたサイディングと呼ばれる、意匠に凝った、外壁材料が主流に
なっています。 軽量発泡のコンクリートのALCなども開発されています。

外壁材料としてサイディングの種類

 
サイディングは、工場で1枚のパネル
として生産され、左官職人の腕に関係
なく、施工できる。塗装は工場でされる
場合がほとんどですが、現場で塗装ができる
ものもあります。
サイディングには、表面の様子がいろいろ
あり、レンガ、石、タイルなど色、形、意匠
もホント、自由自在に生産できます。
 サイディングとは、建物の外壁に使う板のことで 15~60cm幅の板を外壁に釘・金具など
で施工します。 素材によって、窯業系、金属系、木質系、樹脂系に分類できます。
 サイディングの外壁塗装相場をお知らせしています。
1:窯業系サイディング
  主原料がセメントのサイディングは、窯業系のもので、窯業と聞くと窯で焼く「焼き物」を連想
  しますが、窯で焼くことはしませんので、正確には焼き物製品ではありません。 「焼き物」
  のような風合いをもった製品のようなものと言う意味です。しかし焼き物の様な堅牢さ、硬さ
  密度の高さなどは「焼き物」と遜色ないため、耐震性や遮音性、防火性などに優れいてる製品
  です。 デザイン的にも多種多様であり、自然石、タイル調やレンガのような風合いのものなど
  本物のレンガや石と見間違えるとうなものも盛んに開発・製造され現在に至っています。
  
  セメントになにがしかの繊維質材料を混ぜて強度を作り、成形、高圧、高温を加えて圧縮し
  固めて製品をつくります。 またこれに塗装をすることで表面を保護し、デザイン化したりします
2:金属系サイディング:
  表面はガルバリウム鋼板などで製作して、裏面には断熱材を入れたサイディングです。
  ガルバリウム鋼板は腐食し難いメッキですので、耐用年数は20年以上、塗膜は通常の10
  年程度ですが、コストパーフォマンスに優れた材料です。 アルミニュウムを使ったもの、
  ガルバリウム鋼板を使ったものとがあります

3:木質系サイディング:
  木質系サイディングは、簡単に言えば木板の外壁仕上のことです。下見板貼りや本実加工な
  ど貼り方にバリエーションがあり、通常使用される木材の種類も幾つかあります。

4:樹脂系サイディング:
  樹脂系サイディングとは、塩化ビニル樹脂樹脂サイディングのことで、50年程前に米国で誕
  生した外壁材で、その後 1990年代に急速的に市場が広がり北米で約50%ものシェア率を誇
  る外壁材です。日本では窯業系が約70%を占めており、樹脂サイディングのシェアは約 1%
  程度です。

外壁の構造で問題になっていること

   外壁の構造で気にされているのが、断熱、結露、強度です。 外壁の強度は、地震に対す
る対策で、耐力壁などを備えたり、柱と土台の構造に話が及びます。
断熱は、外断熱が良いのか?内断熱が良いのか、議論になりますが、上の構造を採用する
と、石膏ボードと、外側の合板との間(柱の厚さ)に断熱材を入れる(充填断熱等と言います)
のが一般的です。問題は断熱材に何を使うのか?です。空気層を設けてその空気を循環
させてやる、通気工法もありますが、結構その循環システムは複雑で、リフォームには向きま
せんでした。 断熱材ですが、私が6ヶ月ほどいろいろリフォームの本を読んだり、調べたり
した結果、セルロースファイバーを選択しました。 その理由は、1:施工性で断熱材は、柱
の間に充填されるのですが、コンセント、ケーブルのジャンクションBox、いろいろな付属物
があった場合、他の断熱材は、そこを避けなければならないのですが、切ったり、その形に
断熱材を加工しなければならず、気密性が重要で長年それを保てるのは、セルロースファイ
バーがダントツでした。(単体の熱抵抗、断熱性能は、他の材料が優位でしたが・・・)
また、セルロースファイバーは、調湿機能もあるので、結露の問題にも対応しているところも
大きな理由でした。 結露が発生すると、カビなどが繁殖します。酷い場合は柱や張り、合板
を腐らせます。この為に透湿シートなどを施工します。

●結露の問題

 
   結露は、ほっておくと恐ろしい現象です。 断熱とセットになって問題になります。
つまり、断熱・熱の保温は、冬の部屋の暖かい空気が外の冷たい外気に触れて、水蒸気が
水に変わる現象で、木材を腐食させ、シロアリまで繁殖させたりして、家を蝕んでいきます。
   結露発生のメカニズムは、上の図で解説します。
特に冬、暖房で暖められた室内の空気(右側)が、少しづつ室内の壁は、石膏ボードが多い
ので、このボードから左へ抜けていきます。(石膏は水は通し難いですが水蒸気はすこし通し
ます)断熱材が、この暖かい水蒸気100%吸収すれば問題ないのですが、化学系の断熱材で
すと、化学系の材料は、水を吸収しないので、隙間から抜けていき、合板まで達します。
一方、左側は外で、外気は、外壁材の温度を下げ、合板と外壁材料との空気層は、やはり
冷たくなっていますので、合板は冷やされることになります。 この冷たくなった合板に暖かい
空気が接触すると、合板の右側では、水滴が付くことになり、結露となってしまいます。 この
結露を放置(見えないために自覚症状がなく気が付きません)しておくと、合板のまず右側に
この水が溜まり、カビが大量発生し、合板、断熱材を腐食させていきます。 多分このカビ、
腐食が、外や内側まで達して気がついた時には、すでに広範囲に渡って腐食が進行してしま
った後です。 そしておおがかりな修理をしなければならなくなります。 しかし、修理しても
この外壁の構造、結露ができる仕組みはそのままですと、また同じことが起こります。
   ですので、この外壁の構造設計、断熱材の選び方は重要な選択なのです。
素人には、難題です。 建築のプロでもわからないことが多いからです。 断熱と結露の問題
を良く知った建築会社、設計士に設計してもらわないと、とんでもなく酷い目にあってしまいま
す。 そんなに難しいシステムではないので、ご自分で少し調べれば判ることです。
何が良くて、何がいけないか?

住宅の外壁材料の種類(参考までに)

  ●外装材の種類
塗り替え塗装は、既存の塗膜の上に新たに塗膜を作る作業ではあるが、既存の塗膜の付着が悪く浮いているような場合は、新たな塗膜を、直接、基材上に造膜する必要があるので、既作の塗膜を掻き落して塗装することになる。 従って、既存の塗膜だけでなく、幕材にも直接塗装に適合する塗料を選択する必要があるので、各種外装材の特性を知らなくてはならない住宅金融公庫等の統計によれば、住宅外壁基材には、おおむね下図に示す材科が使われていた。全体的な傾向として、モルタル塗りの優秀な職人さんが少なくなったことや、現場工期短縮化のニーズが強いために、湿式工法が減少し乾式工法によるサイデイング外壁が多くなってきている。このようなサイディング材には、新しく開兌された素材や改貿された表面仕上げの材料が、使われていることが多いともいえるので、塗替え時に使う仕上げ材の選択は慎重でなくてはならない。塗替え対象の外装材科には、付帯部材としてアルミニウム(水切り、モール等)、銅(屋根材等)、ステンレス(水切り、屋根材等)、その他合金(建具煩、サイディング、手摺材)、合成ゴム(ガスケット)、塩化ピニル樹脂(雨樋)、もしくは、塩化ビニル樹脂積層鋼板(屋根材、軒天)等も使われているので、これらの材料についても理解していないと塗装剥がれ等のトラブルを発生させる。

 ・セメント系の外壁

  セメントは、石灰石(CaO)にシリカ(Si02)、アルミナ(Alz03)や、酸化鉄(Fe203)を混合して焼成したクリンカーを粉砕して作られている。セメントは、水を加えると発熱して水和反応し、結品化が進んで硬く化する。生コンクリートには、この硬化に必要な水分が約15%含まれており、時間が経過して徐々に、水分が失われるものの、おおよそ7~8%は内部に残留しアルカリ骨材反応を起す。

   アルカリ骨材反応とは、水分が高濃度の水駿化イオンによって強アルカリ性になり、シリカと反応してゼリー状(ゲル)になり、固まりながら膨張する現象をいう。このアルカリ成分は、コンクリートの強度を保つために挿人されている鉄筋をさびさせないという重要な役割をする特性があるものの、塗料の塗膜に悪い影響を与えるので、アルカリに弱いフタル酸系塗料の使用を避け、また、塗装時点では、Ph9程度以下に下げておくことが必要である。さらには、塗膜の表面にシーラーを塗布して、基材に含まれるアルカリ成分から遮蔽し、直接接触することを避けることも重要である。セメント系の下地にシーラーを塗装することは、遮蔽機能と合わせて、吸い込みの均一化と塗膜の密着力を高める働きもあるので、丁寧に均一に塗布することが重要であると言える。ただし、下地が乾燥していない状熊で、透湿性の低い塗料で被覆してしまうと、気温の低い時に、炭酸塩や硫酸塩が析出し、エフロレッセンス、白華、あるいは、はなたれとも呼ばれる現象を示すので注意しなくてはならない。なお、エフロレッセンスとは、コンクリートやモルタルに含まれているカルシウム分が水分で溶けて表面に移行し、空気中の炭酸ガスと化合して桔晶した固形分であり、炭酸(Na2So4)等が含まれている。
  エフロレッセンスは、コンクリートの中に含まれている水分だけでなく、その他に、外壁パネルのジョイント部やモルタルに張られたタイルの裏側に浸入した雨水によっても発生することもあるので、これらの部分の防水処理を確実に施工することも重要な管理ポイントである。なお、コンクリートの強度を保つために重要な役割をする鉄筋は、前述のように、アルカリ性の環境下では不動態化被膜か形成されいて錆びないが、中性化すると錆が進行する。中性化とは、アルカリ成分が空気中の炭酸ガスと反応して中和するものであり、コンクリートの表面から始まり、徐々に内部に進行し鉄筋を錆びさせることになる。また、コンクリートにクラックが発生して外都から空気や水が浸入していく場合も中性化を促進する。
  このような現象を防ぐために、水、セメント比を小さくし、鉄筋のかぷり厚さを一定以上確保し、クラックを発生させないようにすることがコンクリート施工管理上の重要管理ポイントであるわけだが、塗装の役割から見れば、表面に防水性能の良い塗装をすることにより中性化防止に寄与させるということになる。このように、セメント系外壁は、幕材自体が様々な劣化の性状を示すので、塗り替えの場合、事前調査をしっかりと行9て適切な処置をしなくてはならない。処置が必要な場合、これらの補修に使うモルタルには、アクリル樹脂エマルジョンに粗骨材を混ぜ合わせたものとエポキシ樹脂に娃砂を混ぜ合わせたものがあり、後者の方が性能的に優れているがコストが高い。また、柵かなひび割れの場合は、フィラーとシーラーの機能を兼ね合わせた一般型セメント系フィラーやカチオン型ポリマーセメント系フィラー、あるいは、徴弾性フィラーが使われる。なお、硬化したセメントの表面は、ジャンカや不陸、ひび割れが多いので、モルタルやフィラーにより衣面を平滑化することになるが、その表面状態により、必要とする下塗材が500 g/平米~1200 g/平米までぱらつき、見込んだ以上の最を使うことになるので注意する必要がある。

 ・基材の種類:

  ①モルタル外壁: 
セメント(または、生石灰)に砂を混ぜ、練り上げたものが「モルタル」と呼ばれ、コンクリート外壁の仕上げやタイル、レンガの目地に使われている。戸建住宅に多いモルタル外壁である「ラス下地セメントモルタル塗り璧」は、調合、混練されたセメントを、針金を網状に組んだワイヤーラス、または、薄い鋼板に刻み目を入れて引き伸ばし網状にしたメタルラスに塗り上げて仕上げられる。重厚感があり、言わば、日本の終戦後の主役の外璧であったが、工期がかかること、耐久性能の不安(乾燥収縮によるひび剤れ、地震による剥がれ等の恐れ)があるため、他の工法におされて少なくなってきた。ひぴ割れ、はがれ等の異常は、下地強度の問題、ラスの取付方法、セメントモルタルの配合、塗布厚さの不足等の要因があり、多くは、施工管理上の問題で発生する。防水シートを内部に入れていたとしても、もし、このようなひび割れが発生すると、この部分から雨水が入り、構造体を傷め、白蟻の被害を受けることになるので、住宅の耐久性に重大な影響を与える。塗り替え塗装を行う場合、表に示すようなモルタル特有の異常現象の有無を事前に確認しなければならない。
 
   軽微なひびわれ(クラック)ならば、異常箇所だけを補修して上塗りすれば解決するが、著しい異常の場合は、かきおとして下地から補修する必要がある。ひび割れは、クラックスケールを使ってひぴ割れ帽を測定し、補修方法を決める。クラックの幅の狭い場合は、樹脂モルタルやセメントフィラーを使って割れた部分を埋める。
   クラック幅0.5mm以上の大きい割れの場合は、割れの部分を中心にして、U字溝(幅10mm X 深さ10mm)を作り、シーリング材を充填する。浮きが発生している場合は、下地(コンクリート等)と接着不良を起こしているので、ハンマーで打検して調査し、異常音の箇所については、穴をあけてモルタル層の厚さ、浮き代を確認し、エポキシ樹脂の注入による補修をする。既にこのひぴ割れ部分から漏水している場合やモルタル面が浮いてしまっている場合は、モルタルを完全に撤去して下地を再仕上げしなくてはならない。さらに、欠損部が大きい場合は、構造耐力に関わらない部位であることを確認の上、バックアップ材の挿入、エポキシ樹脂の注入、あるいは、パテ状エポキシ樹脂やポリマーセメントの充填により補修し、フィラー処理後ザンダーで平滑化する。なお、欠損部から鉄筋が露出している場合は、鉄筋に防錆塗料を塗布した上で補修仕上げしなくてはならない。ひび割れや浮きが大きい場合、構造耐力に関わる重要部位については、その原因を究明することも大切である。もし、これが地盤沈下等により発生している場合は、短期間に再発する可能性もあるので、充分注意しなければならない。
  ●プレキャストコンクリート板、押出し成形セメント板:
プレキャストコンクリート板は、現場に持ち込んでそのまま組み立てられるように、予め工場で鉄筋を入れて成形されるコンクリート板(PC板)をいう。同様の材料に、ガラス繊維やカーボン繊維を混入させて強化させたもの(FRC板)や押出成形セメント杖がある。
一般的に、PC板は、ひび割れは少ないが、す穴が見られ、強いアルカリ性を持っているのが特徴であり、現場塗装する場合は、レイタンスやエフロレッセンス等を除去し、樹脂モルタルやセメントフィラーを用いて下地処理を行うことになるか、これらの材料は、表面が緻密に仕上がっているので塗膜が剥離する可能性があり、含浸タイプの2液型エポキシ樹脂シーラーが使われる。工場で量産され、使用されるまでのリードタイムがあるので、現場打ちと比較して品質は安定しているものの、吸水性かあり、雨水を吸い込んだ場合、十分に乾燥していないと塗装後に変色やはがれを起すことがあるので、現場保管中は雨水にあてないように注意しなければならない。 その他に、PC板は、笠木、庇、斜壁等の小さい部位にも使われるが、見付け面積は小さいものの汚れやすく、上端から塗膜の裏に水が入って剥離することがあるので、低汚染性塗料を使って平滑に仕上げ適切な水切りで納めると良い。
  ●軽量気泡コンクリート板:
プレキャストコンクリート板の一種で、通称「ALC板」と呼ばれており、セメント、石灰、珪砂に発泡剤(アルミ粉末)を入れて成形し約180℃&10気圧でオートクレープ(高温高圧蒸気)養生して作られる軽量で、耐火性に優れ保温性が高いが、表面の強度が弱いので欠けやすく、また、表面層が粗く細かい穴があいているので吸水性が商く、表面を保護し、透湿することを防がなくてはならない。外壁材として使う場合は、防水性の問題からたて方向に取り付け、外都側を防水処理し、内装側は通気性を確保できる仕上げにして、パネル間の目地をシーリング材で防水処理する。表而の仕上げに際しては、最初にシーラーの働きも兼ね備えたフイラー(サーフェーサー)を塗布して表面を平滑にし、塗料がしみ込んでしまうことを防ぎ、塗料の付着性を高められるように下地処理を行う。 
   ひび割れの場介、あるいは、素地が欠けている場合、その欠損部の状態を見て、補修方法を決めることになる。ひび割れ部分の幅が0.2mm 未満の場合、ひび割れ部分を中心に50~60mm程度の幅の部分をワイヤブラシで清掃し、ヘラを使ってパテ状のポリマーセメントモルタルを幅10mm、厚さ2mm程度に塗り、乾燥させて平滑に仕上げる。なお、ひび割れ部分が動く場合は、可撓性エポキシ樹脂を使う。クラックの幅が1mm以上ある場合、ポリマーセメントモルタル、あるいは、エポキシ樹脂モルタルを充填し補修することになる。この場合は、欠損部を約10mm幅のU字状にカットし、溝の内部の切粉等を除去してプライマーを塗布後、シーリング材を塗り込んで乾燥後表面を平滑に仕上げる。その後、油脂、チリを除去して清掃し、充分に乾かし、全面塗装して仕上げる。
  ●サイディングボード外壁材料:
セメントにバインダーとして繊維や木質チップ、ケイ酸カルシウム等を混入した各種のサイディングが開発されており、不燃外壁材料として使われている。アルカリ性は弱く水分は少ないが吸水性は高く、また、表面の強度が強くないので粉化する現象があり、外壁塗装する場合は注意しなくてはならない。当初は、半永久的にもつ建材であるといわれていたが、これらの材料も、切断面からの吸水や、表面が劣化して吸水することにより、反り等が発生する。工場で塗装して出荷されるものと、無塗装品を現場塗装する場合がある。無塗装品は、工場でシーラーを塗布して出荷されているが、これはあくまで吸水を防止するために塗られているにすぎないので、現場塗装の場合は、あらためて、上塗りすることになる。また、セメント系材料のため、フタル酸系峻科は避け、アクリル系、あるいは、アクリルウレタン系の弾性塗料を塗ることになるが、吸水している状態で塗装した場合、色ムラ、変色、付着不良を起こすことがある。サイディングパネル間にガスケットが使われている場合、ガスケッツトにクラックがなく、きちんと挿入されていて、防水上の問題がないことを確認する。ゴム系ガスケットに塗装した場合、材料に含まれている可塑剤の影響を受けて、黒ずみや剥がれが発生することがあるので、影響度の少ない2液型アクリル・ウレタン塗料を使うと良い。
  ●コンクジートの打ち放し仕上げ外壁:
最近は、腕のよい職人さんが少なく、工期、工事費用もかかるので、一般的とは言えないが、商級感があり、個人住宅の外壁にもコンクリートの打ち放しで仕上げられることが多くなった打ち放し仕上げの場合、コンクリートの外壁自体が水を通すので、撥水剤が塗布される。

コンクリートの裏而に膜を作らず、浸透するので、コンクリートの質感を生かしはするが、部分的な色違いや補修跡が目立ちやすく、黒ずみや汚れが出やすい。このため、耐候性の良いアクリルシリコンやフッ素系の塗料を塗布し、表面を保護することになる。塗り替える場合は、高級感を損なわないよう下地処理の段階から細心の注意を払って仕上げなくてはならないが、特に、雨だれ跡や黒ずみがある場合、目地、水切り、笠木等の形状や納まり方に問題がないかよく調べてみる必要かある。

  ●その他セメント系外壁材
GRC:
GRC製品は、耐アルカリ性のあるガラス繊維で補強することにより曲げ強度、引張強度等を高めたセメント加工品(Glass Fiberreinforced Coment)である。25~40mm程度の長さのガラス繊維が数%混入されており、軽量で耐久性のある不燃建材、外壁材として軒天等に使われている。表面は緻密で吸い込みは少ないもののアルカリ性は強く、乾燥して含水率を下げるには時間がかかる。最近は、このような複合材料の開発が進んでおり、類似の繊維補強製品として鋼製品補強コンクリート(Street-Fiber reinforced concrete)があり、遮音・間仕切壁や階段が作られている。
  ●木質系セメント板;外壁材
間伐材等を切削し、セメントと混ぜ合わせて圧縮成形されて作られており、分類すると、木片をリボン状に切削して混練する「木毛セメント板」と比較的細かく砕いた木片を混ぜている「木片セメント板」がある。これらの材料は、木片とセメントの混合比や成形時の圧縮荷重の大きさにより、密度の違うものが作られており、比重0.7以上の物が「硬質木毛セメント板」「硬質木片セメント板」と呼ばれており、外壁材として使われることも多い。本質的に、アルカリ性は弱く含水率も低いが、一般に表面は粗く吸水性が高いので、片面が水を吸い込んだ場合、反ってしまうので注意する必要がある。なお、比重0.7未満の物は、「普通木毛セメント板」「普通木片セメント板」と呼ぱれ、家具や内装に使われている。これらの材料も、半永久的にもつ建材であるといわれていたが、切断面からの吸水や表面が劣化して吸水することにより、反り等が発生する。従って、塗装する場合は、膨張、収縮に追随できる弾性塗料を塗ることが望ましいか、吸水している状態で塗装した場合、色ムラ、変色、付着不良を起こすことがある。

 ・金属系外壁材料

  ●金属系外壁材料
金属系外装材には、カラー鋼板、亜鉛メッキ鋼板、塩ビ鋼板等の鉄系素材やアルミ、ステンレス板等がある。軽量で施工性がよいので各種外壁材に使われており、屋外階段やフェンス、物干し等の鉄部やベランダの手摺や笠木、サッシ等の建具等や、他の材料、例えば、石膏ボードやウレタン発泡体と複合した外壁サイディングや屋根材として使われている。これらの部材の塗り替えについては、材質、既存の塗膜の種類を事前に把握し適切な下地処理と塗装仕様の選択をしなくてはならない。特に、鋼材の場合は適切な防錆処理、その他の金欄材科にっいても、材質に適したプライマーを塗ることか重要である。
  ●基材の種類: 鋼材の外壁材
鋼材を成分で分類すれば炭素鋼と合金鋼、用途により分類すれば、一般的な普通則と特殊な成分を加えて強度を高めた特殊鋼がある。建築用途に使われる普通鋼は、形状により、鋼板、鋼管、条釧(型鋼・軌条・線材等)に分類され、鋼板には、いろいろな種類がある。これらの鋼材は、加工性が優れているので、外壁サイディング、階段、雨戸、パラペット、水切り等の住宅部材に幅広く使われているが、長期的に住居の品質を保つという観点から見れば、錆対策が非常に重要である。これらの錆には、黒錆と呼ばれる四三酸化鉄(Fe3O4)と赤錆(Fe2O3)がある。前者は、高温下で形成されるものでスケールと呼ばれており、強い磁性を持っているが安定した酸化物のため、時間の経過につれて増大することはないものの、いずれは剥がれてくるので、塗装を行う前に完全に除去しておく必要がある。一方、後者の赤錆(Fe2O3)は、時間の経過と共に発生し増大するのでこの処理と対策を充分に考えなくてはならない
   理論的に、酸素と水が存在すれば、電気化学的反応により錆が発生する。この原理は、しばしば、乾電池の働きにより説明されるように、電解液中の亜鉛と炭素棒の組み合わせにより電流が発生し、亜鉛か腐食する現象である。また、ステンレス鋼B(+極)と普通鋼A(一極)のような異種の物貿か接している場合にも、電解液の役目をする水分があれば、水の中に酸素が溶けこんでいるので、電流が発生しAの腐食か進むことになる。水の中にある鋼材の腐食か進む現象は、鋼材が単独であっても、鋼材自体が単独の結晶ではなく、異種の結晶も含まれているために、電解液(溶存酸素のある水分)があれば、これらの結晶体の間で電気化学的反応が発生することにより、腐食が進むと言われている。常温の空気と水分があれば、錆を生成し腐食が進行する。

   これらの腐食は、赤錆(Fe2O3)と呼ぱれ、塗膜に対して、色々な現象を示す。比較的軽徽な錆の場合、塗膜の下から、点状になって浮き出てくる場合があり、「点錆」と呼ばれる。エポキシ系錆止め塗料の場合は、塗膜が下地に密着しているので、塗膜下に糸状に広がる「糸錆」が発生する。錆によって、体積が彫張して塗膜が膨れるような場合は、「膨れ錆」、あるいは、塗膜がやぶれてしまう場合は、「割れ錆」になる。あたかも、花びらが開いたような現象を示すので「花咲き錆」とも言われ、さらに、錆がはがれてしまう「浮き錆」に進む。いずれにしても、金属に塗装する場合には、錆を完全に除去して清浄化し、塗膜が素地に完全に密着することにより空気や水が入り込まない表面状態を作る必要があり、下記のような処理を行うことがポイントになる。
  1: 皮スキやサンドペーパーにより、錆やゴミを除去し、水分を荻い、脱脂洗浄により表面を清浄にしてなじみをよくする。
2: 平滑な表面の場合は適度に粗面化してアンカー(錨)パターツをつけ、塗膜が付着する足掛かりを作る。
i3: 金属の地肌は活性状態になっている場合は錆びやすいので、リン酸塩により化成被膜処理により不活性化する。これらの防錆処理は、単独、もしくは、複数の原理を組み合わせて行われるものであり、表に示すように、錆の進行度を一定の期間は遅らせる効果がある。そして、最初の処理内容と錆の進行状況を見なから、防諸効果の残存期限内に塗り秤えをしなければならない。
4: 鉄郎を塗装する場合、錆から保護するという観点から考えれば、塗り残しがなく出来るだけ厚膜塗装をしなければならない。従って、塗りにくい箇所、雨水が滞留しやすい箇所、目にふれにくい裏側やF側、コンクリート等に埋め込まれている簡所から塗り始めると良い。
  ●亜鉛メッキ鋼板:(外装材)
亜鉛メッキされた釧板は、自動車や家電製品だけでなく、屋根材や水切り等の外装材として住宅関係にも多用されている。亜鉛メッキ鋼は、亜鉛自体が腐食されつつ釧材の腐食を防ぐ役割をしつつ、鋼材に電気防食作用を与える働きがある。例えば、通称「トタン」と呼ばれるメッキ鋼板には、およそ、或に示す量の亜鉛が付着しており、亜鉛メッキの表面が空気と接触すると亜鉛分か徐々に腐食され、生地(鋼板)の錆の発生を遅らせるようになっている。なお一般に、亜鉛の錆は白いので「白錆」といわれる。・鉛の年間腐食輦は、一般地の場合、屋外曝露時およそ10g/平米 海岸の場合、およそ15g/平米と曾われているので、理論的には、10年以上の耐食性は期待出来る。
 
電気防食作用の例としては、薄い亜鉛メッキ鋼板の切断面が、メッキされないで露出していても錆が出ないことで説明される。なお、鋼板の厚さが厚い場合は、電流密度が小さくなるので防食作用は少なく、鋳が発生することになる。この亜鉛メッキ鋼板は、外観がジルバ一系の色に限定されているので美観を良くし、より長期の耐久性を求めて、塗装されて使われることが多いが、亜鉛メッキ面は、本質的に塗膜が付着しにくいので、下地処理を確実に行わなくてはならない。雨戸や屋根材、サイデイングに使われる着色亜鉛鉄板は、工場でコ
イルの状態でメッキ面をリン酸亜鉛等で化学処理を行い、アクリル樹脂やポリエステル樹脂が焼き付けされている。焼付け塗装を2同行ったものが「2コート2ベーク」、3回行って耐久性を高めたものは「3コート3ベーク」と呼ばれている。近年は、このような寿色品が使われることが多いので、新しい製品を現場嶮装することは少ないものと思われるが、あえて、塗装する場合には、サンドペーパー、研磨布で表面を粗し、適切なプライマーを嶮布して塗装するこのプライマーは、エッチングプライマーと呼ぱれ、プチラール樹脂、ジンククロメート、りん酸、アルコール等からなる金属表面処理用塗料である。
  主として、りん酸が金属と反応して表面を「粗」にし、また、プチラール樹廟と反応して塗料の付着性の高い被膜を生成するように考えられており、このプライマーを使わない場合、金属の表面に、塗料の成分と亜鉛が反応して亜鉛石嶮の被膜を作るので、塗晨の付着性が非常に悪くなることがある。 この着色亜鉛鉄板は、紫外線や大気中の亜硫酸ガス、塩風等により、光沢の低下、チョーキング、変退色等の典l的な痘膜劣化現象を示しつつ、亜鉛メッキ面には白錆、鉄面には赤錆が発生する。 従って、このような劣化が下地のメッキ屑に届く前に塗り秤える必要があるが、一律に劣化するのではなく使われている環境や部位、形状に左右されるので、定期的に進行度を見る必要がある。
  ●アルミニウム外壁材:
アルミニウムは、ボーキサイト等の原鉱石から取り口したアルミナ(A1203)を電気精錬して作られており、Mn、Mg、Si等を加えて改質された合金もある。 鋼材に比べて1/3の比璽のため軽量で加工性が良く、表面に安定した酸化物の被膜を作るので耐食性に優れている。絶対的な強度がないものの様々な断面形状の押出成型が可能で軽量のわりには強度かあるので、家庭の車庫の構造材、大型建物のカーテンウォール工法の壁材や、開口郎サッシや出窓、バルコニーの手すり、水切り等の付帯部材として使われており、近年では、戸建住宅のサイディング材としてリフォームにも使われている。このような製品は硫酸浴の巾で陽極をアルミニウムにして酸化被膜形成させたものであり、一般的には、「アルマイト」という商品名で呼ばれている。以前は、アルミニウム本来のジルバ一色が多かったが最近は、ブロンズ、アンバー、フラー7ク等に着色塗装し耐侯性を高めている。従って、基本的には耐食性に優れているので塗り替え塗装をする機会は少ないが、アルカリには弱く、薄い塩酸、硫酸等には侵されるため塩害地域や二酸化硫黄濃度の高い[業地域、あるいは、異種金属。こうしょくコンクリートとの接触により著しい孔食が兌生する場合がある。また、衣面強度がそれ程強くないので、傷つけられた箇所が腐食されるので注意しなくてはならない。このような腐食や退色している場合、アクリル系塗料を使って塗り瞥えを行うが、塗料の付着性がよくないので、サンドプラストーサンドペーパー研磨-シンナー類で脱脂により目粗して塗装する。現場塗装の場合は、適切なプライマーを使えば脱脂だけでも塗装町能だが、サンドペーパーで目あらしを行い、付着性を高めると良い。 
  ●その他の金属外壁材:
現場塗装の機会は少ないが、その他に建築用に使われている金属には、下記のものがある

 ・ステンレス鋼(Steel special use Stajnless)ニッケル、クロムやモリブデン等の添加物の違いにより色々な成分のものかあり、代表的なものに下記の3種類がある。
  オーステナイト(18-8)系……SUS304 SUS316
  フェライト(18クロム)系………SUS430
  マルテンサイト(13クロム)系…SUS410
 これらの最人の特徴は耐食性に優れていることであり、キッチンのジンクやドアーノブ等だけでなく、崖棋材や外壁サイディングも開発され、美しさや耐久性をさらに高めるため峻装されたものもある。基本的に錆の心配がないので塗り替える必要はないわけだが、塩分たい4sやその他有害なものが飛来する環境や甫水とゴミ・ホコリ等が堆積する簡所では錆が発生する。従って、海岸や工業地帯、あるいは、屋根h温水器架台周囲等は定期的なチェックを行い清掃すると共に、偽みがある場合は速やかに塗装することが必要である。

 ・銅
熱や電気の伝導性が商く加工性に優れた材斟であり、建築用としてあまといは屋根材や爾樋にも使われている。空気中の炭酸ガスにより保護膜を形成するもののアルカリ成分や海水に弱い。改質された鋼の合金には、亜鉛を加えた黄銅(真鋳)、すずを加えた青銅(ブロンズ)があり、各種建築金物や装飾品に使われている。 

 ・チタン
耐食性、加工性に優れ、鋼と同じ程度の強度だが半分程度の重量のため、屋根材に使われるようになった。商価ではあるか、銅のように酸性雨の影響も受けず、腐食等の問題は発生しないので、嶮装を必要としない。

 ・石材、およびタイル系外壁材料:

  外璧や玄関付近のコンクリート等の表面に石材やタイルが貼り付けられる。直接塗装をすることはないが、汚れている場合、これらの外装材について洗浄作秉を行うことがあり、また、塗蔽作業中に損傷させることもあるので、その性状を知っておく必要がある。住宅に使われる石材を人きく分類すると自然石と人造石があり、衣に示すように様々な石材か使われている。火成岩は、マグマが冷えて凝固したもの、水成岩は、砕けた岩石や生物の死骸が水中で沈積したものである。その他に使われる石材の種類には、火成岩や水成岩が熱と圧力で結
晶化した変成岩があるが、内装用に使われる。
  ・大理石:
白地に美しい斑紋がある「大理石」は、変成岩の代表的な石材であるが、セメント製品の表而材に種石としても使われており、この人造大理石はFテラゾー」と呼ぱれている。これらの外装材は、圧縮強度が強く耐火性に優れ加工することによって天然の芙しさが得られるものの外部からの衝撃による割れだけでなく、施工不良により、欠け、脱藩が発生することかある。うわぐすり、また、多少でも吸水性があると稽薬のひびわれや、寒冷地では凍結破壊をすることがあるので、吸水性のない材料であることが重要である。

・タイル:
タイルについては、用途別に分類すると内装タイル、外装タイル、モザイクタイルがあり、焼成される素地の質により分類すると或に示す3種類がある。タイルは、非常に高級感のある材料だが、一般に20~25kg /・の重量がかかるので躯体に負荷をかけることや剥がれて脱落するトラブルが発生していた。タイルの張りつけは、従来、セメントモルタルを使って、積みh
げ張り(通称「タンゴ張り」)、圧着張りにより張りつけられていたが、下地との接着面に水が浸人し凍害により剥離したり、下地の変形に追随出来ないで剥がれる問題があったため、最近は、SBR(スチレンブタジェンラバー)を混入したラテックスモルタルが使われている。このような技術改善が行われてはいるものの、優秀な職人が少なくなりつつあり、出来るだけ、施工品質を安定化させ、現場作莱時間を短縮するために、工場で予めボードに貼り合わせて取り付けるサイディング方式が多くなっており、一般に、モルタル等を使用する湿式工法に対し、乾式工法と呼ぱれている。最近では、既存の外壁にパネルを上貼りすることによりタイル張りにリフォームした場合、定期的な塗り替えが不要になるリフォーム用サイディングが販売されている。わずら塗り替えと比べておよそ3倍以上の費用がかかり、塗り替える煩わしさから解放されるメリットがあるが、タイルの表面には、微細な凹凸、気泡があり、仙薬、浸透性の撥水剤、汚染防止塗料等が塗られているものの、酸性雨の影響やホコリ、排気ガスが付着して汚れを発生させ、また、タイル表面から析出したシリカやカルシウム成分が固着することがある。
  目地部については、湿式工法の場合のアルカリ成分の析出、乾式工法の場合は、パネル間に装着された目地材の劣化もあるので定期的なメンテナンスをする必要がある。最近は、タイル外堆の普及に伴い、磁器タイル専用・7)洗浄剤が市販されており、洗浄後、アクリル・シリコン塗料によりクリヤー塗装する工法が開発されている。その他、酸化チタンを表面に塗布し光触媒反応を利用した耐汚染技術が開発されている。光触媒反応は、酸化チタン(Ti02)が紫外線を浴びることにより、臭いや汚れ等の有機物を水と酸素に分解する性能があり、又、空気中の水素を引き寄せて表面に親水基を生成して汚れを付着し難くする親水性能を持っている。これらの作用により、雨水等で汚れを洗い流すセルフクリーニング効果を発揮することが出来るので、今後、外壁面やガラス面の汚れ防止等に広く利用されるものと思われる。

 ・塩化ビニル樹脂:

  プラスチックは、一般に成型性や彩色性、耐水・耐薬品性に優れているので、日常生活に多くのプラスチック製品が採用されているものの、耐火、耐熱性に劣り、塗料が劣化するように紫外線にも弱いので外装材として使われるものは少ないが、塩化ビニル樹脂については、比較的使われることが多い。一般に、口f塑剤が10~60%配合されている軟らかい塩化ビニル樹脂を軟質塩化ビニル樹脂、可呼!剤がこれ以下かまった(配合されていない硬質塩化ビニル樹脂かある。塩化ビニル樹脂は、耐薬品性、防湿性や耐久性に優れ、燃えにくいという特徴もあるので、壁紙、床材等の建材製品に使われているが、添加された可塑刑白体の耐侯性は良くないので、外装材の用途としては可塑性成分の少ない硬質のものが使われており、雨樋、塩化ビニル管や鋼板を被覆積層した庇、軒天、水切り板や屋根折板、金属瓦等に使われている。一般的に、プラスチック製品を塗装する場合、これらに可塑剤が添加されていると、その影響を受けて塗料の付着性が良くないという問題があり、硬質塩化ビニル樹脂についても、鋼板との積層や折り曲げ等の加工性を付加するために、その添加量は少ないものの可塑剤が添加されている。 そこで、じわりと析出する可塑剤成分を遮断するために適切なシーラーを下塗りをする必要があるが、通常の環境の場合、約10年で可塑剤の析出が終了、退色し、その後、チョーキングが進行し、微細なクラックが入り始める。この時期になれば、可塑剤の影響も受けないので、2液型アクリル・ウレタン塗料を上塗りなしで、直接塗装することが出来る。なお、塩化ビニル積層鋼板の場合、錆に弱い鋼材と積層されているので、積層したシートの劣化が進んで膨れている場合や、局都的なキズ、あるいは端部から水が入って錆が発生している場合は、完全にシートをはがして錆を落として再塗装することが必要である

 ・木質系外装部材:

   在来の木造住宅の外装には、戸袋、屋桃部妻板、窓枠、而格了一等に木材が使われていたが、20世紀後半からの世界的な木材資源の不足、製品価格の高騰、あるいは、耐久性の問題から、木質系部材を外部に露出する部位に使うことは少なくなっており、無垢11ではなく二次加工したものを使うことが多くなっている。従って、直接現場塗装する機会は少なくなっているが、建材として下記のような材料が構造材や下地材として使われている。

 ・下地材の種類:

  ①、構造材:
木造住宅の柱は、強度、酎久性、見栄えが要求され、ヒノキ、杉、ツガ等の針葉樹が使われる。耐久性が要求される土台には、防腐剤を注入したヒノキ、カラマツ、ベイツガが使われ 梁には、大きい荷重がかかるので、強度のあるアカマツ、ベイツガの他、和小扁には松丸太が使われる。
②、合板:
通称ベニヤと呼ばれる合板は、カバ、プナ、シナ等の国産材やレッドラワン等の南洋材が使われ、木材を薄くむいて木ljを直行させて接着剤で貼りあわされている。表面に天然木の薄板をつき板合板やメラミン樹脂を被覆した特殊合板と木地のままでこのような二次加工をしていない普通合板がある。 さらに、普通合板は、その使用場所に対応してー・・般的な普通合板、コンクリート型枠用合板、構造用合板があるが、その品質は、貼りあわせに使われている接着剤の耐水性能により左右されることになるので、その使用環境を考えて選択する必要がある。建築用外装材には、長時間屋外にさらされるので、1類(タイプ1)か構造用合板規格に規定された性能をもち、常時湿潤状態の場所でも使える特煩合板を使わなくてはならない。
③、集成材
集成材は、人工乾燥した木材から節や割れ等の欠点を取り除いた引き板を木目に沿って、長さ、幅、厚さの方向に集成し接着したものである。節、割れ、反りや放れ等の木材特有の欠点が取り除かれ、強度が高まり、品質的にも安定しているので、建築用途の需要が伸びている。集成材には、あかまつ、からまつ、ベイマツ、ひば、ひのき等の針葉樹だけでなくラワン等の広葉樹も幅広く使われている。用途別に分ければ下記の種類がある。
  ●造作用集成材および化粧貼り造作用集成材
    ひき板や小角材を集成、接着した素地のままの集成材であり、階段手すりやパネル
    カウンターパネル等に使われ、化粧貼りしたものには、化粧柱、長押、さらに、表面を
    溝加Eして敷居、鴨居等に使われる。
  ●構造用拠成材および化粧貼り構造用集成材
    引き板をその繊維万向に対してほぼ平行に積層し、楠造耐力を高めて使われる。
    柱、桁、梁等の直材や湾曲したアーチ等の強度を重視した用途に使われる。
●木材の腐朽
木材は、種々の菌(カピ、バクテリア、キノコ等)により容易に腐Rjるのが最大の欠点であり、この腐朽性は樹種によって差がある。一般的には、外壁に付着するかぴと同様に、下記のような適度な水分と一定の温度があれば繁殖する。木材の含水率20%以上(最適条件30~60%)温度 10~40℃(最適温度20~30℃) そして、水分が多く腐朽が始まった木材にはシロアリが繁殖して食害を受ける。日本には、10種類のシロアリが生息し、この内、温暖地のイエシロアリと低温に強く、ほぼ令国的に分布するヤマトシロアリが木材を食害する。

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